国際貿易と国際収支 センターと私大の政治経済・国際分野で高得点を取る!
目次
Ⅰ国際貿易の考え方
Ⅱ国際収支の仕組み
Ⅰ国際貿易の考え方
①自由貿易主義
国同士の輸出入を関税や数量制限などの非関税障壁を課さずに行う考え方
リカードが比較生産説という考え方を示している
各国で最も生産効率の良い製品の生産に特化し貿易で交換する方法
例えば、ポルトガルとイギリスが毛織物とぶどう酒を生産するとする
この場合はポルトガルの方が少ない人数で毛織物もぶどう酒も生産できる(ポルトガルの方が生産力が高い)ので、ポルトガルはイギリスと貿易をする必要がないと思われるが
ポルトガルがぶどう酒の生産、イギリスが毛織物の生産に特化することでポルトガルとイギリスの毛織物とぶどう酒の総生産量は増加する
これらを交易で交換することでより多くの利益を得ることができるという考え方
②保護貿易主義
リストの考え方
自由貿易主義は経済力や資源を保有する国が有利なシステムである
弱小国の産業(幼稚産業)は保護しなければならない
関税や数量制限などを課して自国の産業を守る
日本の国際貿易の考え方
工業「自由貿易の考え方」
工業先進国であるので、自動車やコンピュータを生産して輸出したいと考える
農業「保護貿易の考え方」
基本的には規模が小さく生産コストが高いので関税等で保護したい
アメリカとの貿易摩擦の原因になっている
覚えておきたい経済学者
アダム=スミス:自由放任主義
国家は市場への介入を最小限にとどめるべきという考え方
ケインズ:修正資本主義
国家の経済介入によって自由放任主義の問題点を解決する
マルサス:人口増加に食糧生産が追い付かなくなる
食糧増加は算術級数(足し算)的に増える。人口増加は幾何級数(掛け算)的に増える
シュンペーター:経済発展の原動力
既存の産業構造を破壊し新たに技術革新を行うこと
マルクス:労働者中心の平等社会の実現
人間の本質は労働であると考え、労働者から搾取を行う資本主義社会を批判した
Ⅱ国際収支の仕組み
国の家計簿のようなものを指す
経常収支
①貿易・サービス収支
貿易収支:輸出して入ってくるお金から輸入して出ていくお金を差し引いたもの
2010年までは黒字、2011年後赤字になっている
東日本大震災の影響で不足する電力を補うために天然ガスを多く輸入している
サービス収支:モノ以外のお金の出入り
赤字傾向
日本人は海外旅行を多くするため
第一次所得収支:給与や配当などによるお金の出入り
黒字傾向
第二次所得収支:国連への拠出金や海外へのODA(政府開発援助)
赤字傾向
②金融収支
投資収支が大事
直接投資:外国へ直接会社を設立するなどの投資に使うお金が計上される
証券投資:海外企業の株や社債などの証券への投資に使うお金が計上される
株の配当や社債の利子は第二次所得収支で計上される
表を作る
資本移転等収支と誤差脱漏
気にしなくて大丈夫です
重要な公式
経常収支-金融収支+資本移転等収支+誤差脱漏=0
金融収支の符号がマイナスになる理由
企業が子会社を設立したり、株などの証券を購入すると資本(お金で買ったもの)が入ってくるので金融収支はプラスになるが、資本を購入したのでお金は出てっている。
証券投資で得た株の配当や社債などの証券の利子は経常収支にカウントされるので、それらのプラス分は考えなくていい。
使ってほしい参考書と問題集
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